2004年11月16日

定住外国人の参政権

 非国民さんのエントリーに「外国人参政権のこと」が書かれていたので、それに触発されて俺の頭を現時点で若干整理するためにまとめてみた。非国民さんのエントリーの内容と当該エントリーのそれとは直接の関係はない。

 
【国会(立法化の動き)】

 この案件については、確か、公明党が自民党との連立を組んだ頃から盛んに働きかけをしていると思う。但し、自民党内の反対が根強く未だ立法化されていない。

【憲法上の論点】

 (1)外国人の参政権が憲法上保障されているのか、(2)また、保障されていないとしても法律で参政権を与えることは憲法上禁止されているのか、という論点が存在する。

(1)について
 通説は憲法上保障されていないとする。

(2)について
 主な学説は、ア)国政レベル・地方レベル共に法律によって参政権を与えることは憲法上禁止されるというものと、イ)国政レベルでは禁止されるが、地方レベルにおいては禁止されていないというものがある。

《判例》
 最判1995(平成7)・2・28は次のような要旨によって、永住者等の外国人について地方参政権を法律で付与することは憲法上禁止されていないとする。
 
「我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であって、その居住する区域の地方公共団体と特段に密接な関係を持つに至ったと認められるものについて〜法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない。」


《私見》
 必ずしも十分な考察をしてはいないが、憲法解釈は、通説・判例の立場に立つ。すなわち、憲法上の人権として保障されてまではいないが、地方参政権を法律を以て定住外国人に付与することは可能である。

【社会的背景と事実に基づく考察】

 外国人参政権の案件は、ふらっと日本に旅行にやってきた短期滞在者を想定したことではない。日本への定住・永住者、特にいわゆる「在日」の人々を想定した問題だろう。

 例え、日本国籍を有していない者であっても日本社会又は地方公共団体の成員として日本国籍保有者と同様な生活実態がある者についてはできるだけ日本国籍保有者と同等の扱いをすべきだろう。形式的には外国籍でありながらも生活の本拠は日本にあり、そこで働き税金を納めている定住外国人が何らの参政権をも持たないことは「代表なくして課税無し」の陳腐なしかし近代市民革命の志の一つを表現したスローガンにも反する。

 自分が居住する地方公共団体の公共的事務の影響は国籍保有の有無に関わり無く、そこに暮らす地域住民に影響をもたらすのであるから、少なくとも地方公共団体の首長や議員の選挙権は定住外国人にも認めるべきだろう。
 


posted by 闘うリベラル at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 憲法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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